長期滞在系と短期滞在系が泊まりが入る客、ＢＢＱ系と逃避系が泊まり無し。短期滞在系と泊まり無しを合わせて非生活系にしてもいいかもしれない。それぞれに共通するルールと、泊まり客にだけあるルールがあると思う。
　「ルール」というと大仰だが、ようするに主の私が疲れず怒らずというボトムラインである。
　これだけはお願いだからやめてくれっていう、そういう所作である。

　基本的に私は接客はしない。疲れちゃうので、もう二度とその客に来て欲しくない気持ちになってしまうからだ。来るものは拒まず、去る者は追わず、まあよく来たねえその辺で休んでお行きというのが私のポジションである。
　仲のいい友人でも同じ部屋には寝ない。家族でもそうだ。どうしてもおしゃべりしたりして睡眠時間が削れるからだ。私は仕事もしているので、体調を崩すことは避けたい。だからあっさり寝てしまう。それについて怒られても私は困る。
　お客が来るのは嬉しいが、嬉しくなくなったら困るし体力には限界があるのである。
　そんなデラシネ家使用上の注意である。

1　トイレのレバーは向こう側に押して流すこと。手前に引くと水が止まらなくなる。
2　室内で暴れるの禁止。ここは借り家だ。
3　何かを壊したらすぐ家主に報告。次に使うときにでーじ困る。
4　食べこぼしは勘弁して下さい。虫が来ます。こぼしたら自分の責任で拭いて下さい。
5　甘い液体は絶対こぼさないこと。もしこぼしたらきれいに水ぶきすること。
6　何を使ってもいいけれど、現状復帰すること。出したものは元あった場所に片づける。
7　ごみは速やかにごみ箱に入れること。
8　冷たいものは冷蔵庫に。飲み物のフタは閉める。冷蔵庫や冷凍庫を不必要に開けっ放しにしない。
9　茶わんは洗って帰る。
10 電話は常識の範囲で使う。

　泊まり客向け。
11　最後に布団は押し入れに片づける。
12　運転できる大人には車を貸すから、家主を無理に遊びに誘わない。

　他は特になし。割と大まかな気もするし、細かいような気もする。でもこれを守ってくれない御客は正直言ってありがたくない客だ。客の残して行った大量の皿茶わんを洗っているとうんざりするし、布団をしまっているときも何でこんなことしなくちゃいけないのかと思う。何しろ私は洗濯物を畳むのが嫌で、干したまま収納してるくらいの生き物なのだ。
　食べ物系のが多いのも似たような理由。初めて大量に大人が家に来たとき、その後どんなにきちんと掃除したつもりでもとんでもないところからＭ＆Ｍのマーブルチョコが出てきて。アリの行列でそれを見つける方の身にもなれってんだもう。液体系はもっとたちが悪い。砂とかも結構しつこくて嫌。
　考えていて思ったけど、これって同居している相手に対して許せないこととほとんど同じだ。電気つけっぱなしでもクーラーつけっぱなしでも、どこで寝てても何をしても何にも気にならないけど、だめなもんはだめなのね。

　ごちゃごちゃ書いたが、私は客が来るのが大好きだ。体調と機嫌が悪くてそうは見えないときもあるだろうが、いつでも歓迎です。だめなときはよっぽど体調悪いときと、忙しすぎて部屋がとても汚いときだけ。
　こんな我が家に遊びに来たい友人の皆さん、いつでもいらして下さいね。その日の朝に泊まりの連絡でも大丈夫。泊まりじゃなけりゃ勝手に来て下さい。ってみんなそうしてるか。朝は１本電話入れたほうがいいけど。私寝起きだとでーじ機嫌悪いし。

　手土産はいらない、あなたの存在が私にとって一番興味深いお土産ですから。何にも接待しないけどね。

　私がＢＢＱ好きなのは、結構その人となりが見えるから。それは大人でも子供でも。働きもんと怠けもん、まめに動ける人とそうでない人、動いてるつもりで何にも出来てない人、手順のいい奴、まわりもきちんと片づけられる奴。焼くのに忙しくて食いそこなう奴。ＢＢＱで見事な奴はやっぱりポイント高い。
　まあ私自身は怠けもんなんですけどね。今回はみんな働きもんで、育ってるなあってもうなんて言うか孫を見る祖母の気持ちというか。なんだかとっても幸せでした。しかしこれは全く怒ってないね。もう１個怒ってるのを書こう。
　ま、ちょっとなんだなと自分でも思ったのが、起きたらもうとんでもない時間で、いつものＴシャツ短パンで行ったら（それも30分遅刻）、みんな気合い入れておしゃれしてんの。男女とも。
「せんせー、もうちょっと綺麗にしてきてよ」
　すいませんねえ。髪もとかしてなくて。

　さて、結果はなんだったかというと、知覚過敏。＜実は昔もなっている。
　情けないって言うかなんて言うか。あの歯医者イスで思わずぼーーっとしてしまう。シュミテクトすることにして、歯石取りと研磨だけしてもらいましたよ。
　しかし歯ブラシぐらいですり減るなよなあ、歯。　

　まあ人間、やる気のあるときにやりたいことするのが一番効率がいいから。

　彼女は昨日の昼うちに来るつもりだったが、当日まで私が捕まらず、その日の夕方にやっと連絡が取れたので今日来ることになった。今日は私も試合引率が入っていたので、昼に来る彼女とは７時半に空港で待ちあわせることにした。それまで一人で遊んでおけ、と。

　さて７時半。空港で放送が入って呼ばれた。話を聞いて驚いた。不謹慎だがもう大爆笑である。以下は彼女の今日の軌跡である。

　昼に羽田発の飛行機に乗るべく中央線に乗った彼女。快速を一本見送って特快に乗ったら、その快速の直後の列車が人身事故。当然だが止まる。タクシーも使って空港に向かったが、チェックインカウンターで「４分前に出ました」。
　仕方なく４時間後のチケットに切り替え、私に連絡をとろうと電話をかけまくるが、当然私はうちになんかいないし、携帯も持っていないので連絡が取れない。で、電話をかけに行くのに荷物を持つのが面倒くさくなって「ちょっと」置いたまま離れたら。
　置き引きにあって荷物一切合切盗まれてしまった。私へのお土産の桃も。

　とりあえず下着とハブラシと空港で買った手土産をもって、何とかうちにたどり着きました。まあこういう日もあるんですね、Ｍちゃん。

　そんな私にもやーーーっと休みが来た。ホントは今週末試合なので見たいのは山々なんだが、背に腹は代えられない、とにかく医者に行かないと。（ｙさんありがとう）海外旅行も帰省も今年はパス。今日の午後、やっと時間がとれて、さあ行くぞと気合いが入った。この気合いがいつもたりないんだ。うんうん。あれ？

　保険証はどこなんだよ！（このとき２時）

　記憶を辿るとビオスの丘に母と行ったときにはまだ持っていた（危機感があるので持ち歩いている）。カバンに入れていた。でもそのカバンは掃除した。見たら空だ。あきらめて部屋の隅から掃除を始める。その辺に放り出したり、他の大事なものと一緒にしまっていることが多い。カタツムリ方式で隅から追い込んでいけば必ず見つかる。一度職場に戻って確認もした。必ず家の中にある。

　途中で動けなくなって３時間昼寝して、２時間探しても出てこない。まあ痛みで動きも鈍いので普段の１時間分ぐらいしか動けていないが。もう今日は行けない。仕方がないが、やっと乗り越えた恐怖なのに、と思うと悔しい。

　ふと思いついて、丁度他にも出てこなくなっているものがあるので母に電話する。
「あの時はあったんだけど、見なかった？」
「あの変な青いやつに入ってない？」
変な青いやつというのは、ガススタンドでくれたホントに変な斜め掛けの奴である。そういえばビオスの丘に行ったとき貴重品だけ移して使った。

　入ってましたよ。とほほ。
　というわけで今日は野菜食べて、明日への気合いを入れ直しているざんす。まあこうやっていても脂汗が止まらんので、きっと行くことでしょう。痛み止めも麻酔も効かない体質なので、とにかく行くしかないのです。＜言い聞かせている。
　行きたくない。

　今朝私は１５袋（650×800の大）のごみを出しました。９袋は庭の落ち葉とか草むしりの後のですが。きつかったです。で、帰ってきてみればまだあと一袋分ぐらいごみがあるし。荒ごみは二袋もあるし。わかっていたので客には持って帰ってとお願いしたし、大分沢山持っては行ってくれたんだけどねえ。ああうんざり。

　こうなると大抵、その頃に好きだった人や大きな出来事とその曲がリンクして、ふと聞いたとき見事に細部まで思い出す。いつか未来にこの曲を聴いたとき、何を思い出すか。わかっている。それも仕方ないだろう。

　コンドルカンキとか大好きだったので、イントロで嵌まってしまったんですね。ポルノも好きなんでしょう、多分。

　一人暮らしのもんにとって、財布と鍵束はそれはそれは大事なもんである。車社会の沖縄では、車が無かったら移動もできないんである。
　財布を無くして諸行無常が身に付いた気がしていたが、なんだ私にはまだ大事な物があるじゃないか。

　休み時間はとっくに終わった。考えつくかぎりのところを探していた。クラスのこのお母さんなんかも来たりする。これはなかなか恥ずかしい。でも背に腹は代えられない。どう考えてもこの10ｍ四方の中でなくしているのだ。フロアをうろうろしていると、横から声がかかった。
　例の私を男と間違えたＹ子＠元同僚であった。彼女の顔を見た途端すっと頭が冷えた気がした。
「見てたよー。そんなことじゃないかと思った」
見てたならもうちょっと前に声かけてくれって。でもマジで彼女が天使に見えた。彼女が男なら恋に落ちていたことだろうが、そんな出会いは私についぞ訪れない。えーと、あれは５年前か？閑話休題。

　冷えたのとアドバイスでとりあえず警察に行ってみて（あ、行くって挨拶してないや、うーむ、やはりまだ頭に血が上っていたんだな）、でもやはり届いていなくて、駐車場のおっさんにも聞いてみてそれでもだめで、これ以上遅れられないと窓口のお姉さんにお願いしているところにさっきカウンターで隣にいたおばさんが。
「ひょっとして鍵ですか？」
ひょっとしなくても鍵ですよ！！

　まあこれだけ探しても見つからないんだから、誰かが持っていっちゃったんだろうとは思ったが。間違えて持っていったそうだ。気付よって、気付いたから持ってきてくれたわけやね。

　喉元過ぎたので熱さを忘れたが、それでもＹ子の一言を真剣に考察中。ポケベルをキーホルダーにつけておけば、鳴らせば見つけられる。携帯すら嫌いでもっていない私、今更鍵のためにベルか？ベルなのか？

　一言で言うと、「ワタシはこういうの得意だけど、嫌いだなあ」です。娘達はお利口でやる気もあって元気で、高校生や大学生に混ざって一番気持ち良く活動していた。教師としては、まあこれはいい体験を生徒にさせているんだろうなあと思うんですがね。まあ心のどこかにフタをするというか、自分の感覚を一時マヒさせるというか、そうしないとやってらんないんですよね。ああいうのは。善意でやってるんだから悪口は言いたくないし、悪いことだと思ってもいないんですけどね、とにかく無駄に疲れました。もうぐったりです。
　まあ校区内なんでいっぱい生徒がうろついてるの見られて、面白かったですけどねえ。はああああ。
　空見てると雲がすごい勢いで流れていって、もう心からお家に帰りたかったです。

　今日も鳴った。この２ヶ月ぐらいでとても上手くなった女子の試合を見ていて、ほおおお、と感心していたら、急にざわざわした。ギャラリー走っていって書類を確認したら、案の定大きな試合の申し込み締め切りが今日の５時。その瞬間２時２０分。
　駆け回りましたとも。

　まあ何かで一瞬見聞きした情報が、勝手に表層化するだけなんだけれど、なかなかこれに助けられて人生を送っているなあと。
　しかしこれが無かったら、いったいどんなことになってしまうのやら、ちょっと想像もつきません。
　ちなみに今日は私どころか教頭先生まで駆け巡らせてしまいました。もうちょっと早く鳴るといいんだけど。＜宗派他力本願寺

　今までは生徒に恵まれっぱなしだったんだなあと再確認。いや、優勝候補も（女子も合わせて）３人抱えてるんだから、まあいいのかもしれませんがね、２年男子が信じられない位弱いです。他は残ったんだけど、こいつらほとんど一回戦負け。
　冬の時代がやって来た。＜その上こいつらのうち何人か、試合終わったらばっくれやがんの、明日絞めないといけん。休む予定だったのに。

　それは切なさに似ている。

　逢いたくて逢えなかった人を人込みで見かける。目で追う。どんなに沢山の中からでも一目でわかる。見間違えたりはしない。逆光だとしても。どれだけ見つめ続けていたか思い知る。これが最後かもしれないと漠然と思い、それも流れの中なのだから仕方がないと自分に言い聞かせ、それでもその時は目で追ってしまう。

　そんな瞬間と禁断症状はよく似ている。

　多分その後相手は私に気付き、いや、私が見つけるより前にすでに私に気がついていて、不安そうに、もしくは笑顔で、私の元に飛んでくる。それが時間を置いたあとの一服。細胞一つ一つが喜んでいるのがわかる。
　切れたら苦しいとわかっていても、私にはやめることが出来ない。

　ちょっとナルな文章になったので、近況。代替わりしてこれはこれで可愛い１・２年、だけど日々目まいがする。
「先生、ムンクの叫び描いたのって、誰？」
「Ｎ、知らないのかよー、ピカソだよ！」
・・・・・・。
　あんまり沢山この手のネタがあって、覚えきれないのでした。語彙の少ない３年生でもここまでは。そう言えば私の言葉を３年が翻訳して１年生に伝えていたっけなあ。２年生も悪くないんだけど、まあまだ調整中って感じですね。それにしてもどう育てるかなあ。うーむ。

　よく見たら松が赤く枯れていた。あんなに沢山。なぜ？

　そうとわかってみても、やはり木々は美しかった。
　いずれは寒々しい裸の枝をさらすのだろうが、今は美しい。だから美しかった時を覚えておこうと。

　彼らにはこれからもっと大切な勝負があるので、私はきっぱりと彼らを部から追い出す。自分にも彼らにもそれを思い知らせるために、多分彼らにはこれ以上はなかなか無いだろう打ち上げもした。（内容は大したことないのであるが）
　でも彼らを送って行って、私がそのまま走り去り、だから今とても哀しい。

　顧問として関わったのはたった４ヶ月だが、この代の子達は敵として１年生の頃から知っている子が多かった。少しづつ成長する彼らを見ていたことになる。毎日あれだけ彼らを見ていて、今こうやって手を放す。体育館にも来るな、夏休み中はシャトルにも触らせないと言い渡し、ずっと時間を割いていた相手と別れていく。

　今日の部活の後、部室の彼らの私物を２年生達に片づけさせた。彼らにとっては大切ななじみの場所でも、もうここに居るべきではない。そうやって牙をむいて追い出していかないと、私自身の心が次の世代に向かい合えない。あれだけ見事な１０人を、私が持つことはもう無いだろう。恵まれた。本当に。

　彼らをこういう形で見ていることが出来て、私は非常に楽しかったし、悔しかったし、面白かった。

　でももう過去だ。だから今とてもかなしい。

　私の記憶にあるのは、7と12だけなんですねえ。7は何回もあったんでよく覚えている。
　こんなデラシネ、中学まではなぜか大抵首席でした。ほんとに嫌な生徒です。おかげさまで高校で落ちこぼれて、今の私があるわけですね。高校３年生では皆出席全遅刻というやる気があるのか無いのかわからない記録までつくってしまいました。大学では朝起きられないという理由で危うく留年するところでした。
　私が教師になったときに、誰もが「大丈夫なの？」と聞いたわけが今わかるような気がします。はあああああ。

　もう三つ、これは覚えている分。一つは小２の時。あんまり毎日消しゴムを無くすので、母が怒って手の平ほどもある消しゴムを買ってきたうえ、筆箱に穴を開けてタコ糸で消しゴムをつないだこと。（「あれじゃ毎日なくすわと思った」とは授業参観の母の感想）
　買ってもらったメガネを３日目になくしたのは小４の時。
　あんまり授業中の私語がひどいので、隣に無口な子を座らせるとその静かな子まで私語を始めるようになる。業を煮やして一人で一番前に座らせ、すぐ後ろにはまじめでお利口で物静かな級長を配したら、そのお利口が誰よりも私語の多いきゃんきゃんな娘になってしまった。（もちろん私は授業中も真後ろを向いてしゃべりっぱなしである）その子のうちに遊びに行ったらその子のお母さんに、
「うちのリカがデラシネさんとお付き合いするようになってから本当に活発になって」
と嫌みを言われたのも小４の時。

　私の担任になりたくないのはもちろんだけれど、担任と同じ職場にはもっとなりたくない。ああ、他県に就職してよかった。心から思った昨日でした。
　だからいつも教師としての私は思う。出来ないやつには何言っても出来ないし、何しても出来ないし、必要に迫られたら困りながらもなんとかできるもんだ。うちのクラスの可愛い子達、全部昔の私よりましだ。うん。

　何だか長くなった。覚書みたいなもんです。

　先日裏道で、私の運転する学校車の鼻先を、転勤した友人がぶっ飛ばしていった。気づいてクラクションを鳴らしたが、相手のＹ子はじろりと一瞥をくれてそのまま行ってしまった。
「気づかなかったのかねー」
と同乗していた同僚と話していたんだが、真実が一昨日明らかになった。

　うちでＢＢＱ、その時聞いてみたら。
「学校車だからわかったんだけど」
「クラクション鳴らしたのにー」
「ひょっとして運転してた？」
「してた」
「いや、新任の男かと思って」

　まあ私は男顔ですし。でも結構ショックなのでした。

　ＢＢＱには驚いた。私は誰か働く人がいると、一歩も動かないんだということを再確認した。一度も火の側に寄らなかったぞ。幹事のＮ、ありがとう。いいね、女の子ＢＢＱ。楽だし、おいしいし。惜しむらくは私の体調が食うのを許してくれなかったことで。

　今は母が作ったおいしい御飯で私は満足しています。空港に遅れて行ったら会えなくて、母のことだからきっとソバでも食べているだろうと思ったら案の定。

　明日はうちで人が集まる予定があるので、やばいもんを隠したりしていたら、電話があった。
「明日そっちに行くんだけど、泊まってもいい？だめならホテル取るけど」
　わははははは。もちろん良いに決まっている。友達の友達はみな友達だ。やっぱり旅はこう唐突じゃないとね。ちなみに明後日には母も来るのだ。うちのキャパは大人泊まりで４名ぐらいだと思うんだが。